スポーツビジネスの仕組み
スポーツに関わるすべてのビジネスを指す「スポーツビジネス」。私たちに感動や活力を与えてくれるスポーツの産業化における仕組みと現状の課題について紹介します。
スポーツの産業化は難しい
スポーツビジネスは一般的な市場価値に当てはめるのは難しいといわれています。スポーツで得られる感動や刺激など様々な価値をお金に換算することが困難であるためです。
スポーツは「する」「みる」「ささえる」という3つの構造で成り立っています。産業に当てはめる際にも上記3つの側面から生まれる仕事とそれらに対して提供されるものなど様々な仕事が発生します。従来のスポーツ産業では「スポーツ用品産業」「スポーツサービス・メディア産業」「スポーツ施設産業」と3つに分け、さらに細分化していくという考えが主流でした。しかし、現代ではメディアの多様化など消費者ニーズのさらなる細分化に合わせて、様々な分野が組み合わさったビジネスが発生しており、スポーツの産業化をより困難にしています。
スポーツビジネスは今後どうなる?
昨今、スポーツに関する仕事場は増加していますが、産業としては落ち込みがみられます。
ビジネスとしての落ち込みが目立つのは年配の集まるゴルフやテニス、スキーに関する用品店です。年配者の離脱の勢いに対して、若者の新規参入が見られないことが要因とされています。政府は、2025年までに「スポーツ産業を15兆円にする」という目標を発表しています。これに伴い2020年度の関連予算は「350億円」でした。予算はすべてスポーツ振興のために使われます。政府によるスポーツビジネスに対する投資。国からのサポートを力に体験イベントやスポーツ推進運動などへと発展させていくことが必要です。各地域での活動が多くの国民にスポーツへの価値観を根付かせ、スポーツ産業が盛り上がることを願ってやみません。スポーツビジネスは市民の賛同があってこそ収益を期待できるのです。
まとめ
スポーツビジネスは前述した「する」「みる」「ささえる」だけでなく、スポーツ関連の情報を「読む」ということや、関連するグッズを「買う」、選手に「投資する」など様々な個々人の関わり方を可能としています。今後のスポーツビジネスではスポーツを中心とした人々の行動を分析し、つながりに目を向けた産業を展開していくことが必要です。スポーツに対する感動や健康促進への貢献が、貨幣価値へといかに変換されていくのかが大切だといえます。