テニスにおけるスポーツビジネスについて
最近は、スポーツの分野にもテクノロジーが導入されており、スポーツビジネスの発展に大きく貢献しています。例えばテニスの場合は、プレイをデータ化したり分析したりするテクノロジーが活用されています。具体的には、次のようなものがあります。
Smart Tennis Sensor
2014年にソニーが発売したセンサーです。ラケットのグリップ部分に装着してプレイするだけで、サーブやストロークの際のさまざまなデータを記録し分析することができます。ヨネックスなど主要メーカーのラケットに対応しています。
Smart Court
イスラエルのベンチャー企業が開発したITを用いて、テニスを科学的に分析できるシステムです。記録できるデータが幅広く、コートでのプレイデータほぼ全てを記録できます。ボールのスピードや回転、さらには選手の消費カロリーまで即座に確認できます。また、フォームの判別も容易におこなうことが可能です。世界15か国以上で導入されており、すでに200台以上が設置されています。
スポーツビジネスにおいて重要な要素
テクノロジーはスポーツビジネスにおいて大きく役立つものですが、次のような要素も非常に重要といえます。
資本
資本は、ビジネスには欠かせません。資本を集めるには魅力が必須です。もしくは、社会的意義を持っていたり人から応援されたりするものであることが重要です。
人材
資本と同じように、ビジネス自体に魅力がなければ必要な人材も集まりません。
商品
スポーツビジネスにおいては、試合やその場の空気感が商品となります。選手や参加者は、その商品を生み出す原材料といえます。この商品があってこそ、グッズ関連や飲食といった周辺ビジネスにも活気が生まれます。
工場
スポーツビジネスにおいては、アリーナやスタジアムが工場です。試合やその場の空気を生み出す場所ということです。テニスの場合は、テニスコートが工場といえます。テニスコートなど工場となる施設の建設には巨額の費用がかかりますが、年間およそ半分しか稼働しないため、そのコスト回収は困難です。そのため、スポーツビジネスは営業機会が限られた特殊な産業といえます。
公的支援
スポーツビジネスは、通常の産業的視点からみると、経済的利益を追求する姿勢が強くはありません。それでもビジネスが成立するのは、スポーツには少なからず公共性があるために公的な資金支援を受けられるからです。工場となる施設の建設費用も公的資金で賄うケースが、世界では多くみられます。その点もスポーツビジネスの特徴といえます。
まとめ
スポーツビジネスには、重要な要素がいくつかあります。そのなかには、スポーツとは無縁と思われがちなテクノロジーもあります。また、公的な支援も不可欠な要素といえます。