キャリア&スキル

タクシー会社に採用されるために必要な4つのステップとは?

昼夜問わず、乗客を乗せて街中走り回っているタクシー。自分の好きな時間に働くことができ、働きたい時間も選べることから就職や転職先でタクシー会社を検討している人も少なくありません。

タクシードライバーとして、タクシー会社に採用してもらうためには、いくつかのステップを踏む必要があります。

ここでは、取得しなければならない資格やタクシー会社に採用されドライバーとしてデビューするまでの4つのステップ、法人タクシーと個人タクシーの違いについて解説していきます。

タクシードライバーに必要な資格とは?

タクシードライバーになりたいと思い、運転免許書を持っているからすぐになれるのではと考える方もいるかもしれませんが、そうではありません。

タクシードライバーになるには、二種免許とよばれる普通自動車第二種運転免許が必要になります。この資格には、乗客を乗せて運転することが許される免許です。

二種免許を取得するにも条件があり、一般的な運転免許である、普通免許とよばれる普通自動車第一種免許を取得してから3年以上経過していなければなりません。

例えば、18歳で普通免許を取得した場合、タクシードライバーになるには最短でも21歳からということになります。

また、視力についても一定の基準をクリアする必要があり、採用選考の際に健康診断を受けるため、そこでチェックされます。

次から、タクシー会社に採用され、ドライバーとしてデビューするまでの4つのステップについて解説をしていきます。

ステップ1:応募・面接

タクシードライバーを志すにはまず、タクシー会社へ応募することから始まります。

多くの業界と同様に、新卒と中途で応募フォームが異なることが多いです。また中途の場合、経験者かどうかも採用基準になる場合もあります。

面接時には、履歴書・職務経歴書を持参するように指示されるのが通常です。

場合によっては、事前に履歴書や職務経歴書を郵送で送るよう指示されるケースもあります。

面接ですが、指示された場所に時間通りに向かいましょう。志望動機など基本に聞かれることが多い質問については事前に準備し臨むようにしてください。

面接当日は、実技試験は行われません。

また、タクシー会社は大切なお客さまの命を守る仕事なので、健康診断を実施しているタクシー会社も多いです。

健康診断については、面接後にすぐに受ける場合や後日受けるよう指示される場合もあります。

面接の内容および健康診断の内容をもとに、選考が行われます。

ステップ2:入社手続き・二種免許の取得

無事タクシー会社から採用通知が届いたら、入社手続きをタクシー会社で行います。入社にあたって必要な書類を書いたり、今後のスケジュールについてレクシャーを受けたりします。

タクシー会社にもよりますが、入社手続きの際にあわせて適正診断を行う場合があります。

前述した通り、タクシードライバーになるためには、二種免許が必要になります。二種免許の取得がまだの場合は、このタイミングで免許の取得をしなければなりません。

言い換えると、タクシー会社へ応募する段階で二種免許を持っていなくても、採用されてから取得もできるため、必ずしも応募前に二種免許を取得しておく必要はありません。

また、免許の取得費用については、タクシー会社が負担してもらえるケースもあるため、採用後に免許を取得する方が費用面でもお得です。

二種免許の取得は、タクシー会社が提携している教習所に行き、合宿に参加します。

合宿が終われば、各都道府県指定の運転免許センターで試験を受験し、合格できれば運転免許証の交付が行われます。

ステップ3:地理試験・講習

東京・神奈川・大阪の大都市圏で、タクシードライバーとしてデビューするには、二種免許をもっているだけではドライバーになれません。あわせて、地理試験に合格する必要があります。

地理試験とは、お客さまを安全かつ迅速に輸送するにあたって、営業エリアの地理に詳しくなければタクシードライバーとして務まりません。

そのため、特定の地域においては、地理試験の合格が必須となります。

地理試験で出題される内容は、主要幹線道路を解答する問題、地図上で示された主要施設を答える問題が出題されます。

その他、主要施設や市区町村との関係性や駅との関係性を問う問題、ある地点から乗車した場合、目的地までの最短ルートを答える問題なども出題されます。

また2015年10月1日より、地理試験で法令・安全・接遇といった3つの新しい試験科目が追加されました。

地理試験の対策法ですが、理想の状態としては頭の中で地図が描けるかということになります。

試験問題の構成が、基本問題25問、応用問題25問なので、まずは基本問題をしっかりと取りこぼしのないようにすることが大切になります。応用問題は難しい問題も出題されますが、基本問題をしっかりと対策を行い満点が取れる状態にしておけば、25問中7問以上正解できれば合格できます。

地理試験は個人学習が中心となりますが、タクシー会社でも地理試験の対策の研修を行っているところも多いので、勉強が苦手な方は有効に使いましょう。

タクシー会社では、講習を実施しているところも多くあります。講習の内容についてですが、法令や乗務のルールといった、タクシードライバーとして働く際に知っておかなければならないことについて説明されます。

講習は数日間にわたり実施されることもあり、都道府県で決まっているルールなども講習で教えてもらえます。

ステップ4:タクシー会社の研修

タクシードライバーになるためには最後にタクシー会社による研修を受ける必要があります。タクシーには、一般車にはない装備が備わっています。

例えば、自動ドアや無線機などがタクシーには備わっており、使い方について教えてもらえます。

研修では、先輩ドライバーからのアドバイスももらうことができます。

タクシードライバーは、いかに短い時間で多くのお客さまを乗車するかがカギとなるため、比較的お客さまがつかまりやすい道路や、時間帯などについても教えてもらえます。

座学が終わったら、実技訓練に入ります。教育担当に一緒に乗車してもらい、実際に路上に出てタクシーの運転を行います。運転している間は、色々とポイントについても教えてもらえ、不明な点や疑問点はこの時点で解決させておくことが重要です。

研修が終わり、タクシー会社から合格がもらえれば、いよいよタクシードライバーとしてデビューとなります。

タクシードライバーになるには、さまざまなステップを踏む必要があるのです。

法人タクシーと個人タクシーの違い

法人タクシーと個人タクシーの違い

タクシー会社で採用された場合は、法人タクシードライバーです。ただ世の中には、個人タクシーというものも存在します。

法人タクシーのドライバーから、個人タクシーのドライバーになる方法について紹介します。

法人タクシーで取得した資格は、個人タクシーでもそのまま使えます。

ただ、個人タクシーになるには、法人タクシーでの乗務経験が2年以上あることが条件となります。

また、個人タクシー協会に申請し認可を受けなければなりません。無事認可が受けることができれば、個人タクシードライバーとして乗務できるようになります。

まとめ

ここまで、タクシー会社に採用されるまでのステップについて解説をしてきました。タクシー会社に採用され、ドライバーとして実際にお客さまを乗車させるまでには、幾つものステップを踏まなければなりません。

道のりは長いですが、すべてのステップをクリアして晴れてタクシードライバーになれた暁には、喜びはひとしおです。

タクシードライバーへの転職を考えている方にとって、この記事が参考になれば幸いです。