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発送代行とは?費用相場とサービスの種類について解説

スマートフォンの普及に伴い、ECサイトの需要は拡大しました。これによって集客や売り上げの増加などのメリットを得られますが、在庫管理や発送業務にコストがかかり、新規顧客の獲得や他の業務に手をつけられなくなるリスクがあります。

発送代行を利用すると発送にかかるコストを削減できるため、他の業務に注力したり新規顧客の獲得について考えたりできます。さらに、新たな商品開発や企画を検討することも可能です。

発送業務がメインになっている、もしくは発送コストが大きすぎるときは代行を検討してください。

この記事では、発送代行サービスのメリットとデメリット、費用相場について解説しています。サービス内容の違いについてもふれているので、導入を検討するときの参考にしてください。

発送代行で扱える商品

発送代行で扱える商品は多く、次の6つが挙げられます。

  1. 食品や飲料
  2. 健康補助食品
  3. 化粧品
  4. 衣類
  5. スポーツ用品
  6. 家電やインテリア

これらの商品を扱っている場合は、発送代行を利用できます。

発送代行で扱えない商品

発送代行では取り扱えない商品もあります。次の4つは発送代行へは依頼できませんので、注意してください。

  1. 生鮮食品
  2. 中古商品
  3. 大型家具
  4. 医薬品

詳細は各業者のWEBサイトに記載されているので、事前に確認してください。

発送代行の種類

発送代行には大きく分けて3種類あり、それぞれサービス内容が異なります。

自社の課題を解決するのに適切なタイプを見極めて、業務の効率と売り上げの向上につなげてください。個別倉庫と物流倉庫は、ECサイト側が受注管理をおこないます。

個別倉庫タイプ

入出荷や保管業務を依頼できます。1つの拠点で商品を保管したい、または倉庫内での作業を細かく設定したいときに適しています。例えば、北海道から沖縄まで出荷している場合は、中間地点にある業者へ依頼することでスケジュールやコスト管理の手間を省けます。

物流倉庫タイプ

複数の倉庫会社と提携している発送代行業者によるサービスです。商品の出荷と配送、在庫管理を依頼できます。システムを統一化できるほか、それぞれの発送先の拠点にある倉庫を利用するためコストダウンを実現できます。

お任せタイプ

ECサイトの多店舗運営をしているなら、お任せタイプの業者がおすすめできます。受注管理や保管業務、入出荷など、発送に関するすべての業務を依頼できます。業者によっては、ECサイトのバックグラウンド業務を一括で任せることも可能です。

発送代行の費用相場

発送代行の費用は、大まかに固定費と変動費の2つに分けられます。固定費とは基本料金や倉庫利用料などです。変動費は商品の入庫費用や発送費用など、荷物の数量によって変動します。

固定費

基本料金は1件あたり3万円とされていますが、出荷量の多い商品は割り増しになる可能性があります。

また、基本料金の内訳はしっかりと確認しておいてください。発送費用のみの提示で安さにひかれて決めた結果、在庫管理や梱包作業を含めるとかえって高額になったというケースもあります。

倉庫費用

倉庫費用とは、倉庫を借りるのにかかる費用のことです。価格帯は4,000~7,000円ですが、貸し出し単位(1坪、1パレットなど)は業者によって異なります。費用は都心に近いところほど高額になり、過疎地になればなるほど低額になる傾向です。

変動費

変動費に分類されるものとして挙げられるのは主に3つです。

  • 入庫費用
  • 梱包費用
  • 発送費用

入庫費用

入庫費用は入庫の手段や作業内容によってランクがあります。また、単品か箱詰めかによっても料金は変わります。入庫費用の相場として一般的なのは、一箱あたり30〜150円、単品は10〜30円程度です。

梱包費用

梱包費用の相場は150〜300円ほどですが、緩衝材やラッピング、保冷剤などを同梱するときはさらに料金が上乗せされます。また、納品書や送り状の発行手数料(10〜30円)が含まれるケースもあります。

ギフト用の梱包をおこなうときは、内容に応じて別途見積もりを取ります。

発送費用

発送費用は60サイズ1個で400円前後、120を超えるサイズは600円以上が相場です。

なかには、発送代行業者が自社でトラックやドライバーを用意して、入庫から発送まで請け負っているところもあります。

発送代行のメリット

発送代行を利用するメリットは3つあります。

  • 業務の効率化
  • 配送トラブルの防止
  • 業務の可視化

業務の効率化

これまで発送業務にかかっていた人件費や時間といったコストを抑えることで、多くの業務をこなすことができます。新規顧客の獲得はもちろん、売れ筋をリサーチしたりキャンペーンを企画したりなど出来れば、売り上げの増加やリピーターが期待できます。

配送トラブルの防止

誤配送や商品の破損といったトラブルを未然に防ぐことも可能です。自社で発送業務をおこなっていると、ヒューマンエラーによるピッキングミスや誤配送が起こるリスクがあります。お客さまの信頼にかかわるトラブルも、発送のプロに任せることで回避できます。

業務の可視化

在庫管理に必要なスペースが空くこともメリットです。自社で在庫を抱える必要がなくなるため、空いたスペースを有効活用できます。

また、業者からは定期的に、注文から発送までのコスト計算や在庫の流れ、回転率などの詳細なデータが送られてきます。自分たちでは把握しづらい部分を可視化できるため、より効率的に業務をおこなうための改善に取り組めます。

発送代行のデメリット

発送代行を利用するデメリットを3つ挙げます。

  • 個人情報の漏えいリスク
  • ノウハウが蓄積されない
  • 柔軟な対応が取りにくい

個人情報の漏えいリスク

お客様の個人情報を発送代行業者と共有するため、漏えいリスクがあります。むろん、代行業者も個人情報を厳密に管理していますが、2か所で管理することになる以上、100%安全であるとはいえません。

そのため、代行業者を選定するときは個人情報の取り扱いについても考える必要があります。

ノウハウが蓄積されない

例えば、自社で発送業務をするときに独自の流通加工を施すことがあります。これは他社との差別化を図り、独自性を出すのに有効です。ですが、発送代行業者へ依頼するとこうしたノウハウを得にくくなります。

さらに、自社のノウハウを知った代行業者が他社との発送に流用する可能性もあります。

また、発送代行の利用を停止して自社でまかなうことになったとき、発送業務に関する知識がないためにパニックに陥ることも予想されます。

柔軟な対応が取りにくい

発送に関するお客様からのリクエストに応えにくくなる点もデメリットです。追加注文した商品を同梱したり、発送の一時停止したりなどの柔軟な対応が取りにくくなることで、クレームにつながる恐れがあります。

まとめ

発送代行業者は、発送に関する業務を依頼できるサービスです。ECサイトを運営するにあたって、発送業務には人手や時間といったコストがかかります。もしコストがかかりすぎている、配送トラブルが気になるときは配送代行の導入を検討できます。

配送代行業者へ依頼することで、発送業務にかかる手間やコストを削減できるだけでなく、新規顧客の獲得や新たな商品開発や企画を考えられるようにもなります。ただし、個人情報の取り扱いやノウハウの流用などのデメリットもあるため、慎重に検討すべきです。

サービス導入にあたっては、自社の課題を解決できるサービスを提供する業者へ依頼することが大切です。また、複数の会社から見積もりをとって、費用の内訳を把握するようにしてください。