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爆発的な収益を誇る欧州のサッカークラブにおけるビジネスモデルとは?

欧州サッカーは、世界中で注目されるスポーツシーンの一つで、ビジネスにおいても成功しており、欧州サッカーとビジネスには密接な関係があります。

ここでは、欧州サッカーのビジネスモデルの移り変わりから、トップクラブのビジネス成功例について解説をしていきます。

欧州サッカービジネスモデルの移り変わり

欧州サッカーのビジネスモデルの移り変わりについてみていきましょう。

・〜1990年代:ローカル市場を対象とした集客ビジネス

・1990年代後半〜2010年代前半:自国・欧州市場を対象としたメディアコンテンツビジネス

・2010年代前半〜現在:グローバル市場を見据えたブランドビジネス

このように、はじめのころはローカルの小さなビジネスだったのが、時を経るにつれ世界規模のビジネスを展開できるようになっています。

欧州サッカークラブのビジネス成功例

欧州サッカークラブにおいて成功を収めているビッグクラブについて、「ユヴェントス」「R・マドリー」「マンチェスターU」を中心にみていきます。

*2002〜2003年におけるビッククラブの売り上げと内訳比率

・ユヴェントス:2億1800万€

 →内訳:マッチデー収入:11%、BC収入:54%、CM収入:36%

・R・マドリー:1億9200万€

 →内訳:マッチデー収入:30%、BC収入:34%、CM収入:36%

・マンチェスターU:2億5100万€

 →内訳:マッチデー収入:40%、BC収入:33%、CM収入:27%

それぞれのクラブに共通していることとして、クラブの売上高は、選手に対して支払う高額な人件費や移籍市場に投入補強予算につながっています。これらは、プロサッカーにおいては、昔から変わらない構造となっています。

特に注目したいのが、BC(ブロードキャスト)収入です。BC収入は、1990年代半ばにおいては、売り上げの比率はかなり少なかったのですが、今となっては売り上げの1/3をも占めるビジネスの中核となっています。さらに、CM(コマーシャル)収入の拡大にもつながっていく流れについては、2010年代前半まで継続しています。

これらのビジネスモデルは、現代においても共通し、5大リーグのほかに、ロシア、ベルギー、ポルトガル、オランダなどの国々にも波及していきました。

2010年代の半ばにおいては、世界的に知名度や人気の高いトップクラブが頭角を現し、アジアや北米といった未開拓の市場へもマーケットの拡大を行い、スポンサーからマーチャンダイジングといった分野においてCM収入を劇的に伸ばし、確固たる地位に上りつめています。

まとめ

欧州サッカークラブのトップは、時代の流れにつれてビジネスモデル、収益構造を変化させ、グローバールな事業へと拡大してきました。

ここで紹介した欧州サッカーのビジネスモデルを参考にしていただきながら、新たなビジネスのヒントにしてみてはいかがでしょうか。